青空のルーレット
「青空のルーレット」という、窓拭きの小説があります。

- 作者: 辻内智貴
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2004/01
- メディア: 文庫
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窓拭きのバイトをする若者達を描いた小説でして、どうも作者が実際にバイトしていたらしく、かなりリアルな内容になっています。おそらく半分はノンフィクションかと。
物語の舞台は昭和50年代。窓拭きのバイトが一番美味しかった頃でしょうか。
半月も働けば十分だと書いています。いいですね〜、この頃にやりたかったものです(笑)
まだうるさく言われる前の、自由気ままにやれた頃の話ですね。
この小説を読み、自分の会社に取り入れていることがあります。以下小説本文からの引用です。
「休憩しよう」
誰かがそう言い、それに、「おう」と、みなが応える。
ウルトラマンが三分で力尽きる様に、俺達の体は一時間で干上がってゆく。
もっとも、べつに干上がらなくても俺達はよく休む。
目と目が合えば、すぐ休む。
その方が結果的には能率が上がるのだ、などと考えている訳ではべつに無い。俺達は、ただ、休むのが好きなのだ。
だから好きな時に好きなだけ休む。一個のビルさえ仕上げちまえば、誰に何を言われる事も無い。
気楽な稼業、呑気な商売。ときどき危険、死んだ奴アリ。
それでも休日も自由にとれるし、現場で仕事ぶりを見張る上司なども無い。仕事が了りさえすれば、二時にだろうが、三時だろうが、さっさと帰る。一日十万円貰った奴のハナシは聞かないが、半月も働けば楽に暮らせる程の金にはなる。俺たちの様な「夢見る好青年」どもには、うってつけの仕事。だから、皆、気がつけば二年も三年も、このバイトをやっている。
この、目と目が合えば、すぐ休む。これを取り入れてますwww
半分冗談ですが、半分マジです。
なのでウチの会社では、休憩後は目が合わないように皆うつむいてます(笑)
引用文からも分かるとおり、かなり自由な雰囲気で仕事してますね。今この雰囲気の会社はほとんどないでしょう。ギスギスしてるところが多いですから(笑)
ウチの会社は、この小説ほどではないですが、自由な雰囲気ではあると思います。なんせこの小説を参考にしているところが多いですからねw
といいますか、訳の分からない自主規制をしてる会社が多すぎるんですよね。誰のためにもならないような。そんな意味不明な会社にいる人は、一度この小説を読んでおきましょう。
そうそう、この小説、一度映画化されましてね。変な事で有名になる前の、塩谷瞬君が主演だったんですよ。
当時の彼女と見に行ったんですけども。まああんなガラガラにすいた映画館初めてでしたよ。全く客が入ってませんでした(笑)
窓拭きがメジャーになる日は遠いなと思った次第です。
いや、塩谷君の二股がもっと早ければよかったかな(笑)